
6月16日は「麦とろの日」!もち麦で【徳川家康の膳】一汁三菜で健康管理を!麦とろご飯の作り方
夏バテ防止に!6月16日は「麦とろの日」
6月16日は「麦とろの日」ということをご存知ですか?日本記念日協会に登録された、れっきとした記念日だそうです。
暑くなってくるこの時期は、口当たりのさらっとした麦とろご飯はとっても食べやすくおいしいですよね。しかも栄養価が高く、夏バテ予防にとても適しています。
昔から麦とろは食べられており、松尾芭蕉の句等にも「麦とろ」が詠まれています。また、歌川広重の東海道五十三次の宿駅・丸子の名物として麦とろが描かれており、長く日本人に親しまれてきた一品です。とろろに使用される「長芋」「大和芋」などの山芋は、昔から「山のウナギ」と呼ばれるほど精がつく食材だといわれています。生薬では「山薬(サンヤク)」と呼ばれ、漢方では滋養強壮などのために用いられてきました。
山芋の栄養の特徴はデンプンをメインに、ビタミンB1、B2、ビタミンC、カリウム、食物繊維などが多く含まれています。アミラーゼやジアスターゼという酵素も含んでいて、消化を助ける働きもあります。
<白米だけより栄養価の高い麦ご飯>
お米は日本人の主食として栄養的にもたいへん優れている食品ですが、麦(大麦)は、それを上回る栄養価を持っています。糖質はお米よりもやや少なく、カルシウムは3倍、カリウムは2倍、食物繊維は17倍も含んでいます。普段食べるお米に大麦を混ぜるだけで、栄養バランスが簡単にアップします。特に食物繊維は「水溶性食物繊維」「不溶性食物繊維」の両方がバランスよく含まれ、食後の血糖値上昇を抑える、血中コレステロールを低下させるなどのことが近年の研究でわかっています。他にビタミンB1やビタミンB2、鉄分といった成分も比較的多めに含有されています。
【麦とろご飯の作り方】
●麦ごはんの炊き方
お米を1,5カップ、麦をカップ半分を別々に用意します(計2カップ)。麦は押麦でも米粒麦でもお好みのものを。お米と麦の割合もお好みで変えてもOK。麦が多いほどご飯全体の粘り気が少なくなり、独特の香りも強まります。
お米は研いで、同量から1.2倍の水を加えます。麦はさっとすすいで2倍の水を加えます。それを混ぜて炊飯器にセットします。十分に吸水させてから炊いてください(1時間以上)。
●山芋の簡単なおろし方
山芋の皮を剥き、厚手のビニール袋に入れます。しっかり封をしてすりこ木などで叩き潰すと出来上がりです。より滑らかな口当たりにしたい場合は、目の細かいおろし金や、すりばちですると良いでしょう。とろろの味付けにはめんつゆを適量入れます。お好みで青ねぎやみょうが、しそなどと一緒にどうぞ。
話題のもち麦で【徳川家康の膳】一汁三菜で健康管理

【徳川家康の麦めしにまつわる逸話】
和食の基本スタイルである“一汁三菜”は、平安時代にはじまり、江戸時代に広まったと言われています。
この時代は、庶民の間でも白米を主食として食べられるようになりましたが、大麦に比べてビタミンが少ないためビタミン不足による脚気患者が急増したといわれています。また、ミネラルや食物繊維などの栄養素も少ないため、充分な栄養を摂取できていないことも原因と考えられます。
そんな時代に、当時の天下人・徳川家康は人一倍健康管理に気を遣っていましたが、健康維持のため“麦ごはん”を好み主食として食べ続けていたと言われています。戦国時代の武将から江戸時代中期の大名まで192名の言動をまとめた人物列伝『名将言行録』によると、家康の家来がある日気を利かせて、白飯に少しの大麦をのせたものを出したところ、家康は「なんじらはわしの心をわかっていない、考えもなしに大麦を食べているのではないぞ」と怒るほどに麦ごはんに拘っていたというエピソードが残っています。
平均寿命が50歳くらいだった江戸時代初期において、家康は75歳まで長生きしています。その長寿の秘訣は、食物繊維を多く含み、ビタミンB1も豊富な大麦をかかさず食べていたからかもしれません。徳川家康は、麦めしはもちろんのこと、イワシや鶏肉、具だくさんのお味噌汁、大豆、根菜などを好んで食べていたと言われています。
●もち麦とろろごはん
食物繊維不足を解消する“もち麦”は、便通改善やメタボ解消に役立ちます。また、機能性関与成分大麦β-グルカンは、コレステロールを下げる効果も期待できます。
●お味噌汁
味噌汁の主原料は大豆です。麹を使って発酵させるので、微生物が豊富な栄養素を作り出します。コレステロールを下げてくれるタンパク質や、抗酸化作用を発揮し美肌に良いとされるイソフラボンなどを多く含みます。
●いわしの田舎煮
イワシには、カルシウムとカルシウムの吸収を助けるビタミンDが豊富に含まれているので、歯や骨の素となり骨粗鬆症を防ぎます。
●小鉢(豆腐、おひたし)
●香の物