もち麦を使う麦とろごはんは、白米のとろろごはんに比べ、糖質はお米よりもやや少なく、カルシウムは3倍、カリウムは2倍、食物繊維は17倍も含んでいます。山のウナギ、とろろは、でんぷん分解酵素のアミラーゼを含むため、食欲の落ちる夏の滋養におすすめです。
麦とろごはんの栄養価
夏バテ防止に!山のウナギとろろ
暑くなってくるこの時期は、口当たりのさらっとした麦とろご飯はとっても食べやすくおいしいですよね。しかも栄養価が高く、夏バテ予防にとても適しています。
昔から麦とろは食べられており、松尾芭蕉の句等にも「麦とろ」が詠まれています。また、歌川広重の東海道五十三次の宿駅・丸子の名物として麦とろが描かれており、長く日本人に親しまれてきた一品です。
とろろに使用される「長芋」「大和芋」などの山芋は、昔から「山のウナギ」と呼ばれるほど精がつく食材だといわれています。生薬では「山薬(サンヤク)」と呼ばれ、漢方では滋養強壮などのために用いられてきました。
山芋の栄養の特徴はデンプンをメインに、ビタミンB1、B2、ビタミンC、カリウム、食物繊維などが多く含まれています。アミラーゼやジアスターゼという酵素も含んでいて、消化を助ける働きもあります。
白米だけより栄養価の高い麦ご飯
お米は日本人の主食として栄養的にもたいへん優れている食品ですが、麦(大麦)は、それを上回る栄養価を持っています。糖質はお米よりもやや少なく、カルシウムは3倍、カリウムは2倍、食物繊維は17倍も含んでいます。普段食べるお米に大麦を混ぜるだけで、栄養バランスが簡単にアップします。特に食物繊維は「水溶性食物繊維」「不溶性食物繊維」の両方がバランスよく含まれ、食後の血糖値上昇を抑える、血中コレステロールを低下させるなどのことが近年の研究でわかっています。他にビタミンB1やビタミンB2、鉄分といった成分も比較的多めに含有されています。
麦とろご飯の作り方
●麦ごはんの炊き方
お米を1,5カップ、麦をカップ半分を別々に用意します(計2カップ)。麦は押麦でも米粒麦でもお好みのものを。お米と麦の割合もお好みで変えてもOK。麦が多いほどご飯全体の粘り気が少なくなり、独特の香りも強まります。
お米は研いで、同量から1.2倍の水を加えます。麦はさっとすすいで2倍の水を加えます。それを混ぜて炊飯器にセットします。十分に吸水させてから炊いてください(1時間以上)。
●山芋の簡単なおろし方
山芋の皮を剥き、厚手のビニール袋に入れます。しっかり封をしてすりこ木などで叩き潰すと出来上がりです。より滑らかな口当たりにしたい場合は、目の細かいおろし金や、すりばちですると良いでしょう。とろろの味付けにはめんつゆを適量入れます。お好みで青ねぎやみょうが、しそなどと一緒にどうぞ。
もち麦で【徳川家康の膳】一汁三菜で健康管理
【徳川家康の麦めしにまつわる逸話】
和食の基本スタイルである“一汁三菜”は、平安時代にはじまり、江戸時代に広まったと言われています。
この時代は、庶民の間でも白米を主食として食べられるようになりましたが、大麦に比べてビタミンが少ないためビタミン不足による脚気患者が急増したといわれています。また、ミネラルや食物繊維などの栄養素も少ないため、充分な栄養を摂取できていないことも原因と考えられます。
そんな時代に、当時の天下人・徳川家康は人一倍健康管理に気を遣っていましたが、健康維持のため“麦ごはん”を好み主食として食べ続けていたと言われています。戦国時代の武将から江戸時代中期の大名まで192名の言動をまとめた人物列伝『名将言行録』によると、家康の家来がある日気を利かせて、白飯に少しの大麦をのせたものを出したところ、家康は「なんじらはわしの心をわかっていない、考えもなしに大麦を食べているのではないぞ」と怒るほどに麦ごはんに拘っていたというエピソードが残っています。
平均寿命が50歳くらいだった江戸時代初期において、家康は75歳まで長生きしています。その長寿の秘訣は、食物繊維を多く含み、ビタミンB1も豊富な大麦をかかさず食べていたからかもしれません。徳川家康は、麦めしはもちろんのこと、イワシや鶏肉、具だくさんのお味噌汁、大豆、根菜などを好んで食べていたと言われています。
●もち麦とろろごはん
食物繊維不足を解消する“もち麦”は、便通改善やメタボ解消に役立ちます。また、機能性関与成分大麦β-グルカンは、コレステロールを下げる効果も期待できます。
●お味噌汁
味噌汁の主原料は大豆です。麹を使って発酵させるので、微生物が豊富な栄養素を作り出します。コレステロールを下げてくれるタンパク質や、抗酸化作用を発揮し美肌に良いとされるイソフラボンなどを多く含みます。
●いわしの田舎煮
イワシには、カルシウムとカルシウムの吸収を助けるビタミンDが豊富に含まれているので、歯や骨の素となり骨粗鬆症を防ぎます。
●小鉢(豆腐、おひたし)
いわずと知れた、畑のお肉こと大豆でつくる豆腐には5大栄養素のたんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルのほか、体内で生成されない必須アミノ酸の9種類がすべて含まれているため、冷ややっこなどで少量でも毎日たべたい食材です。
●香の物
乳酸菌から生まれる漬けものといえばぬか漬けですが、塩だけで漬ける京漬物“すぐき”から発見された、ラクトバチルス・ブレビス・KB290、通称:ラブレ菌は、植物性の乳酸菌の一種です。塩分さえ気を付けていれば、食欲の無いときでもサッパリと食べられる、ご飯のお供です。
【徳川家康の膳】におすすめの食材
国産 もち麦 佐賀県産キラリモチ
キラリモチ
キラリモチは、もち性であるため味に優れ、褐変しにくいのが特徴です。
腸内環境を整える食物繊維(β―グルカン)が豊富で、ポリフェノールの一種・プロアントシアニジンを殆ど含まないため、炊飯などの過熱調理でも褐変しにくいのが特徴です。なもち麦は、炊くと甘みが出てモチモチとした食感が楽しめます。
内容量:900g
価格:980円(税込)
フリーズドライのお味噌汁
ごぼうがいっぱい入った豚汁
国産ささがきごぼう、豚肉、人参、油揚げが入ったボリューム満点の豚汁
コスモス食品のフリーズドライお味噌汁は、化学調味料・保存料を使わず、お味噌と具材を別々にフリーズドライする「ニコニコ製法」により、それぞれの持つ風味高いのが特徴です。
賞味期限が長く、お湯を注ぐだけなので保存・非常食としてや、一人暮らし、高齢者の方にもおすすめです。
内容量:140g(14.0g×10食)
価格:1,730円(税込)
香の物
京つけもの ニシダや
昭和11年創業・京つけもの店ニシダやの「しば漬風味 おらがむら漬」は、本来茄子が主であったしば漬を胡瓜に変えたもので、2021年お取り寄せネット・お取り寄せ大賞・ご飯のお供部門銀賞受賞のニシダや看板商品です。
しば漬風味 【おらがむら漬】100g
価格:394円(税込)
刻みすぐき120g
価格:432円(税込)