2020年11月21日より東京都江戸東京博物館にて開催される、「古代エジプト展 天地創造の神話」の内覧会に行ってきました。
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以前、㈱ユニマットで各ミュージアムショップの立ち上げ、MD兼バイヤー、古代地中海美術館の店長をした経験があるので、ちょっとばかり古代エジプトの知識はあります。エジプトの神話について、神々について、一応は勉強しました。
この展示会の大きな特徴は、古代エジプト神話の【壮大な生と死のサイクル】にフォーカスしているところです。世界の始まりは原初の海「ヌン」。その海から、すべてのものが生まれ、育まれた。しかし、世界の終りがやってくると、すべてのものは再び原初の海へ飲み込まれていく…。
展覧会監修: 近藤二郎(こんどう・じろう) 1951年生まれ。O型。東京都出身。早稲田大学文学部教授。同大学エジプト学研究所・所長。専門はエジプト学、 考古学。 1967年11月よりエジプト各地の発掘調査に従事。主要著書に『ものの始まり 50話』、『エジプトの考古学』、『ヒエログリフを愉しむ』など。 |
海といっても、地球の海とは違い、宇宙・生命の源の海。混沌。そこから自力で生まれた最初の神が、両性具有のアトゥム。自慰によって大気の神シューと、湿気の女神テフヌウトを生んでいます。
その子供、大地の神ゲプと天空の神ヌウトは夫婦になり4神が生まれます。長男で植物(再生)の神オシリス、長女で豊穣の女神イシスが夫婦になり、次男で戦争の神セト、次女で葬祭の神ネフティスが夫婦になります。
ネフティスは長男のオシリスに恋焦がれ、あの手この手で誘惑をし、不倫の末ミイラづくりの神アヌビスを生みます。怒ったセトは王位を継いだオシリスへの嫉妬もあり殺害してナイル川に流しますが、妻のイシスは執念で見つけ出します。それを知ったセトはオシリスの遺体を奪い、14に切断してエジプト中にバラまきます。
それをまたイシスは執念で探しだし、ネフティスやアヌビスの力を借りて集めた13の遺体のパーツを繋ぎ合わせてミイラにして復活させ、イシスとオシリスの間には、太陽と月の両目を持つ天空神ホルスが生まれます。男根だけが見つからなかったため、不完全なまま復活したオシリスは冥界の王となってしまいます。
ザクっとですが、オシリス神話はそんな話で突っ込みどころ満載です。
どの国の神話も、夫婦喧嘩やら幼児虐待やら、兄弟喧嘩やら、愛憎劇やら、どうしてそんな話ばかりなんですかね。「神の振りみて我が振り直せ」? なぜそれを崇める対象にしたのでしょう。そこが人間の考える5次元だとしたら意識のレベルが低すぎます。42神の前で天秤にかけられ、魂をアメミトに喰われない人間がいたとしたら、それこそ神ですね。
お土産コーナーにあった石マグネットですが、これは右目なので、ラーなのでは?
展示物の希少性からすれば、2009年に横浜で行われた、『海のエジプト展』の方が規模も大きく、見どころも満載でしたがコロナ禍で混沌とした今、精神世界に注目する展覧会が行われますか。しかもほんの数日前には、サッカラ遺跡で2500年前の木棺が100基も一度に発見されています。
These mummies are being exposed to the open air for the first time in 2,500 years.
Egyptian officials announced the discovery of at least 100 ancient coffins, some containing mummies buried over 2,500 years ago
— SkyNews (@SkyNews) November 14, 2020