© 2009 Parnassus Productions Inc. All Rights Reserved.
【映画レビュー】
あ~楽しかった。
有毒動物であっても、世の中にはそれを“カワイイ”とか、“神聖な物”と思う人は居るわけで。
テリー・ギリアムの毒ッ気を理解している人たちは、もともと免疫や解毒剤をもっているので、この上なく“キモチイイ作品”そうでない方には“不快な作品”。
ヒースレジャー、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルの共演はさしずめ、コブラショーで蛇使いが「スネーク・カモーン!!」と壺を叩いたら、『四大毒蛇』のラッセルクサリヘビ、アマガサヘビ、カーペットバイパー、インドコブラがまとめて飛び出てきてしまったようなハプニング。
実のところ、あまり有難くはなかったりして。
これは誰か一人が、もちろん主役はヒースだったので、ヒースが最後まで演じていたら違った見方、感じ方ができたのだろうなぁと思うと、残念で仕方がありません。
【ダークナイト】の印象が強すぎました。個人的には、テリー・ギリアムの世界観には瞳孔の開いた、イッちゃっている我らがジュード・ロウの凶器さが一番合っていたような気がします。
[arve url=”https://www.youtube.com/watch?v=KtlBmugo9VQ” align=”center” /]
© 2009 Parnassus Productions Inc. All Rights Reserved.
ジョニーデップが出ているから~♪ という理由で観にいかれた女性達は秒殺ですな。またはこれを機に、毒が全身にまわり、思わすサンバを踊りたくなっちゃった~♪と、ハイになってみるのもよろしいのではないでしょうか。
~鏡の奥はまた鏡~終わりがなければ答えもない。それでいいのだ。
テリー・ギリアム監督、リリー・コールがジャパンプレミア舞台挨拶の模様
2010年1月14日(木)、「TOHOシネマズ 六本木ヒルズ」にて、映画『Dr.パルナサスの鏡』のスペシャルカーペットイベント&来日ゲストによる舞台挨拶付きジャパンプレミアが行われました。レッドカーペットには鏡をモチーフにしたゲートが用意され、仮面を被った美女たちがドラァグクイーンにエスコートされながら登場。仮面を取ると、西川史子さん、モデルのえれなさんら、豪華ゲストが顔が次々と明らかになるという演出も。
ゲスト:テリー・ギリアム監督、リリー・コール、爆笑問題(太田光さん、田中裕二さん)
テリー・ギリアム監督:(日本語で)こんばんは、テリー・ギリアムです。日本に来れて本当に嬉しいです。日本の観客の皆さんはいつも私の作品を歓迎してくれます。観ていただいた皆さんの期待に応えられていたら嬉しいです。
リリー・コールさん:(日本語で)こんばんは。今日はとても嬉しいです。日本が大好きで何度か来たことがありますが、今回の来日を楽しみにしていました。
司会:亡くなってしまったヒース・レジャーさんとの思い出を教えてください。
テリー・ギリアム監督:ヒースと仕事が出来てたことは本当にラッキーだった。人間として面白く、ハンサムだし、身長も高い。恐れを知らずに役にのめり込み、ふざけたことをしても演じている役に重みがあった。今日この映画を観て、皆さんもヒースへ思いを馳せてほしい。
リリー:ヒースとの思い出は監督に全部言われてしまったわ(笑)。私にとってもヒースは特別な人。彼と出会えて幸福でした。
テリー・ギリアム監督:ヒースがこの映画が未完成のまま亡くなったとき、どうしたらいいかわからなくなった。でもヒースのために完成させようと思った。ヒースの代役を買って出てくれた3人は、いずれも突出した才能を持つ俳優たちです。出演料も受け取らなかった。映画史に残る素晴らしい俳優たちだと思う。
※ここで今日のイベントのために、ジョニー・デップさんから会場に届いた手紙をリリー・コールさんが代読。
テリー・ギリアム監督:この手紙には思わず言葉が詰まってしまいますが…、ジョニーは本当に素晴らしい人です。ヒースの代役として3人の出演が決まった時、うまく行くか分からず不安な部分もありました。この手紙を読んで改めて安心しました。今日はよく眠れそうです。
◆◆映画を完成に導いた、俳優3人のコメント◆◆
【ジョニー・デップ】
巨匠ギリアムが圧倒的な映画を生み出した。驚くほど魅惑的で美しい『Dr. パルナサスの鏡』は、比類なく独創的で、人の心を捕らえる作品だ。ワイルドで、スリリングで、愉快な、めくるめく、クレイジーな、正真正銘のギリアム・マジック!僕がこの映画に関わることになった事情は、非常に胸が張り裂けるようで、信じられないほど悲しいことだった。それでも、自分が親愛なるヒースの代理として映画に出演するよう依頼されたことは、光栄に思っている。
【ジュード・ロウ】
ずっとテリー・ギリアム作品の大ファンだった。テリーの作品を完成させるために力を貸すことは、彼を尊敬する僕にとっては光栄だった。この映画に関わり、素晴らしい経験をした。僕らは全員、追悼のために集まったが、ヒースの魂が大きな明るさで僕らを照らし、映画を完成に導いたんだ。
【コリン・ファレル】
この映画に参加することは、単にヒースの代わりを務めて映画を完成にこぎつけるためでは決してなかった。彼が自分自身で映画を完成に導けていたら、どんなによかっただろう。ヒースを失った悲しみの魂のために、ジョニーとジュードと僕は参加を決めたんだ。