© 2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES FUNDING, LLC
ワーナーブラザースでバットマンのライセンス商品、アメコミのバイヤーをやっていたという、個人的な思い入れを抜きにしてもまだ7月なのに、2012年のベストシネマに決定させて頂きます。
40分近くの映像がIMAXカメラで撮影されています。技術、映像の壮大さだけでなく、人物像の描かれ方、一環したテーマ、音楽、どれをとっても申し分なく 鑑賞後しばらく呆然としてしまいました。
日本だからスタンディングオベーションが起きないんでしょね。私は立ち上がって拍手しましたけど。
三作で一環しているテーマ、 善とは何か、悪とは何か。誰もがヒーローになる可能性があり、 誰もが悪人になる可能性がある。
前二作でブルースと他のキャラクターたちが とった行動の結果や影響を、ダークナイト ライジングで完結させています。
2時間45分という超大作ですが、見所満載なので長く感じません。予告動画にもありますが、4人の空中スタントマンが 中刷りの飛行機に乗り移り、バラバラになるシーンはCGではなく実写です。バットマンぽくは無いのですが、ノーラン版ならではの特徴のあるシーンです。
前作でちょっと足りなかった、アクションシーンも盛りだくさん。ティム・バートン版のオマージュのような、バットラング(ブーメラン)のシーンは 久々の鳥肌もの。
あら?バットシグナルは?と思っていたら・・・。
ミッシェル・ファイファーのキャットウーマンが余りにもハマリ過ぎだったのでアン・ハサウェイ大丈夫かしら?? なんで心配は必要ありません。あのウエストのクビレ、 バットポッドに乗ると、より強調されるぷリップリのお尻には男性ならずとも悩殺です。
バットポッドを乗りこなせる世界でただ一人のスタントマンが男性だったため、キャットウーマンのシーンは、女性で史上初のフルサイズのダートバイクで後方宙返りを成功させたプロのモトクロスレーサー、ジョリーン・ヴァン・ヴュットがスタントダブルを勤めています。
そして、悪役のベイン。原作ではバットマンの背骨を折り、 閉店休業させた大男なのですが、トム・ハーディのベインはコンパクトです。ヒース・レジャーのジョーカーには否定しきれない、 どこか納得してしまう悪の美学がありましたが、それに比べて ベインはなぜゴッサム・シティを破壊する必要があるのか。。。随分と浅い悪役になっちゃったなぁ。。。 フフフ。
ラスト15分で、このまま終わるならば中指を立てるところでした。それは“夢落ち”と同じぐらいやっちゃ駄目なことでしょ!!が、上映後、準備していた中指は親指に変わりました。
ノーラン監督での続編が観たい!!と、思われるかもしれませんが、やらないでしょう。いや、やらないで下さい。ノーラン版バットマンは【ダークナイトライジング】で有終の美を飾ったのですから。
※ 三作が繋がっているので、
『バットマン・ビギンズ』、『ダークナイト』は観ておいてくださいね。