2013年9月20日公開より全国にて公開
勝手に選んだ、2010年最優秀映画が『第9地区』だったのですが、今回はおバカっぽくもなく、前作程のインパクトはありませんが、なかなかの作品です。荒廃したLAがヨハネスブルグに似ていて(撮影はスペイン)、『あれ?エビちゃん親子帰ってきたの?』という感じ。
あるだろうなー、あるだろうなー、と思っていたら、案の定ありました。
『ゲロシーン』
ムキムキでツルツルのマット・デイモンのゲロは白く汚い感じがしません。
一度吐いた後、もう一伸びして虹のようなきれいなラインになっているところが、さすがハリウッドスターです。B級映画俳優とは違います。
ジョディ・フォスターはアップになるとそれなりにシワもあり、サブ画像ではお肌がツルツルでしたが、本編ではCG処理されていないことが判明。ただのレタッチでした。
しかし、徹底した悪人役をよく引き受けましたよね。
『ローンレンジャー』に続き、ウィリアム・フィクトナーも好演していますが、出番は少なめで残念。
突っ込んではいけないことですが、宇宙都市建設ができる程に科学が進歩している<2154年>ならば、ICカードでのドアーの開閉や、ノートパソコンを使ってもろもろ解決してしまうのはいかがなものかと。設定が『ブレードランナー』で、シド・ミードがコロニーのデザインと、わざと80年代SFにしているのでしょうが、どうも中途半端です。ブレードランナーは1982年の公開で設定は2019年ですからね。141年も先の話ならば、理に叶った想像を絶する装備でないと未来感でわくわくできません。それともノートパソコン型でスパコン1000台分の性能を持った『何か』だったのでしょうか?
宇宙都市よりも、火星の地球化計画、もしくは環境破壊で荒廃しているというより、地球温暖化で住めなくなっている方がリアルで恐怖だったと思います。
『第9地区』のように<宇宙人がやってきた!>という、はなからおバカな設定ならば余り気にならないのですが、変にまじめだったので、ちょっと突っ込みを入れたくなってしまいました。
ラストは、一瞬“いい話”のように思えますが、こんな事をしてしまうと“大問題”が起こります。ニール・ブロンカンプ監督はそのことに気づいているのでしょうか???
あれ?そうすると、悪役だと思っていたジョディ・フォスターが
実は一番正しいんじゃないの???
え?さらに荒廃した地球を舞台に続編を撮るってこと???
か、脚本が破綻しているか。
@マスコミ完成披露試写会