冬から流れていたフランスのCM。
使われていたのは、1965年のイタリア映画
「For a Few Dollars More 」の、あのメロディ、ガンマンの祈りだ。
甘キモい、ジャン・マリア・ボロンテ扮する極悪人が、ラリパッパな恍惚の回想に浸る、オルゴールの音がそれ。
ジャン・マリアを妹の仇と追う、カマキリみたいなリー・バン・クリーフも、同じオルゴールを持っている。
主役はクリント・イーストウッドだったが、まだ子供だった自分は終始、
彼のピストルのグリップ(握る所)ばかりを見ていた。
グリップに、白いコブラがとぐろを巻いている!(そこかよ?)
まだ、「ローハイド」の時代、そんなわけで?青春は「夕陽のガンマン」に捧げた。
昨年、厳島神社に奉納した曲がある(個人的に)。
それは「さざ波の祈り」(東儀秀樹「smile」に収録)。音の神が、静かに波間に降り立つ様を曲にした
(覚醒している時、恍惚のオルゴールを思い出しながら、聴いてもらえたら嬉しい)。
監督セルジオ・レオーネが、黒澤明の「用心棒」の盗作で訴えられながらも火がついたマカロニウエスタン。
作曲家モリコーネも、これが世界デビューとなった。