ひわのくら


古澤巌コンサートスケジュール

篠山の。素晴らしいオーベルジュ。

シェフの高柳さんは、

野菜を求めて、神戸のジャンティオジェから移り住み。

素晴らしい料理だった。

何年か前に、田園ホールに、また行ったのは、

あの忘れられない音を確かめたくて。

そして実は、ひわのくら。

高柳さんに会いたくて。トムさんとも笹倉さんとも行った。

そして。ずっと闘病されていたのに、昨年、

10月に、一夜だけの、奇跡の復活?

何と、料理をして下さった!

病み上がりなのに…。

忘れられない晩餐。今思い出しても、こみ上げてくる。

それが最後の料理になってしまった。

人はいつか死ぬ。そしてもう会えないのだから、寿命を生き抜いた人の死を、悲しいと思った事は無かった。

篠山に行くときだけ。そんなに付き合いの無かった高柳さん。

ただの客のひとりでしかない。

なのに何故、こんなに、悲しいのか…。わからない。

神戸の震災の中、超一流のフレンチ屋が、道行く人に、カレーライスと味噌汁を。店で仲間だけの演奏したら、涙を流して聴いてくれた。

そして時が経ち、いつのまにか、古民家ひわのくらに。

夢を叶えて。

日本にも、こんな所がある。こんな生き方がある…。

自分には、夢の象徴だった。

心に、ぽっかりと穴があいて。無念でならない…。

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