昨年に続き、生音の公演。完全に生で演奏するのは、会場を選らばなければならない。
夏にBSフジでベネズエラに行ったので、「チャペス大頭領」も来てくれた。
美しい薩摩焼きのコレクションに包まれた、薩摩伝承館。天井は6メートルはある。
水庭に囲まれた庭園を眺めながら、久しぶりに聴く、自分の生音。昨年は、こんな風に弾いていなかったな… 。随分と印象が違う。
いつもいつも、同じ事を繰り返していたら、こんなにも違っていなかったかもしれない。
「続くものは何もない。」高橋悠治の言葉を思い出す。ずっと昔、ふと彼が呟いた言葉。
その時は何か哀しかった。でも、思い通りにならぬ現実に、その言葉を繰り返し思い出し、何事も続かない事が現世と観念してからは、こだわりも何時しか消えていった。「今」がもっと大切に感じる。
沈 寿官窯は今、十五代。秀吉の朝鮮遠征からずっと、幾多の哀しみを乗り越えて今に続く、鹿児島の宝。
昨年、十五代はコンサートに来てくれた。いつか必ず、窯を訪れてみたい。
今を大切に、来年もここへ来れたらいいな。
ありがとう、白水館。
ありがとう、チャペス大頭領(白水館の社長さん)。