森ノ宮ピロティホール。
ピアニスト 林正樹と、ベースの クリス・シルバースタインに支えられ、
ローソン・ジャズ・ウィークに。
ジャズバイオリンの巨星、グラッペリの真似事なんか出来やしないが、最も美しいバイオリンのジャズと言えばグラッペリ。
彼の亡くなる1年前、恐る恐る切り出した。
「なんでもっと早く言わないの?」
彼はもう88だったから。
それはなかなか言えない。グラッペリは世界中のミュージシャンのアイドルなんだから。
ただのファンとして7年間一緒にいたけど、毎日ものすごい数の郵便が。全て共演のオファー。山のようだった。
だから、切り出せなかった。一緒に弾いてくれ、なんて大それたこと。
夏のある日、撮影込み録音全てに 2時間だけくれた。
4曲だけのミニアルバム。
なんと、70年代、全世界がびっくり仰天したあの伝説の、メニューヒンとのDUOのアレンジャーの爺さんが、ロンドンからも登場!
おいおい、凄いぞ凄いぞ。クラシック界じゃ、メニューヒンかヨーヨー・マくらいじゃないか?アルバム作ったの。
パリのセーヌ スタジオ。
テイク ワン で、さっさと次の曲へ行こうとするお爺ちゃん。
ちょっ、ちょっと待って。念のためにアドリブだけでも、テイク ツー下さいな。
4曲共、テイクは1.5だけ。自分の所はテイク ワン。ひぇ~。
記念だからね。記念。歴史的記念CD。誰かが残さないと。
レコーディングの直前、サン・ジェルマンのドゥマゴでカフェしてたら、おっと我が師の一人、怪人バイオリニスト、ギトリス登場。う、まずいな~。きっと、嫉妬するやろな~。
何してるん?と聞かれたので、仕方無く本当の事を言う。
案の定、特大の 羨まジェラシー?
「メニューヒンよりは上手く弾いて来いよっ。」と、捨てぜりふを残して去って行った。
1996年夏の思い出。
今夜は気分がいいので、つい歌ってしまった。
聞きたい?歌。
29日、指宿は砂蒸風呂の「白水館」で。3日は東京 白寿、紅葉の宇奈月温泉は5日に。
ありがとう、大阪。
ありがとう、LAWSON。