丸亀の隣、多度津公演。
いつもより更に、盛り上ってくれた。
懐かしい顔。皆また来てくれたね。ありがとう。きっとまた来るね。
タイトルに日にちを入れて思い出した。
「その日」、我々はブダペストで撮影をしていた。
「さすらいのバイオリン」。
ハイビジョンになったばかりの、NHKの特番で、ハンガリーからルーマニアまで、ロマ(ジプシー)の音楽を
求めて長期間旅をした。ロマ専用の音楽学校に行ったら、「クラシックの演奏家が来るから」と、
クラシックを演奏してくれた。
何処か聞いたような曲。クラシックにも聴こえるけど。あ、フバイの曲か。
じゃあ、どっちかといえばジプシー(ロマ)の曲だ。なるほど、ハンガリーの作曲家には違いない。
自分の先生、ヴェーグの先生だしね。フバイは、洒落たサロン曲を作曲した、伝説のバイオリニスト。
旅の最後は、最強のジプシーバンド、ハイドゥークスのクレジャニ村まで出掛けて行った。
「小さな家でごめんね。」
(またもや、自分の家より広い。)
そして最後にとてもスペシャルなセッションもした。
まさか日本までは来ないだろうと、自分のバンド「 タイフーン」で弾きまくった、ハイドゥークスの名曲の数々。
20世紀の終わり頃、本物のジプシーバンドが遂に日本へ、続々とやって来た。
その時「タイフーン」は役目を終えた。
ロマは生きるために弾く。楽士とは本来、そういうものだと思う。生きる事の全てを奏で、歌う。
共に生き抜くために、
世界の平和を願おう。