男女ともに、日焼けはモテる条件からモテない条件へ
■ 男女ともに、日焼けはモテる条件からモテない条件へ。特に女性は今や日焼けは絶対NG。
日焼けに対する意識は、ここ30年で大きく変化しているようです。 まず、日焼けしていると異性からモテると思うかを聞いたところ、「そうと思う」と回答した人は11.9%。10年前はどう思っていたかを聞くと「そう(モテると)思っていた」人は19.0%、20年前では33.4%、30年前は49.4%となり、過去、日焼けはモテる要素だったのに、年々そうではなくなっていることが分かります。 男女別に見ると、女性は30年前は約半数(48.0%)がモテると思っていたのにもかかわらず、現在はわずか6.4%と、男性以上に大きな価値観の変化があったことが分かります.
【女性の肌の悩みと紫外線対策】
● 女性の肌の悩み1位は「シミ」(63.4%)。特に30代以上で深刻。
女性に現在の肌の悩みを聞いたところ、最も多くの人があげたのは、「シミ」(63.4%)。次いで「乾燥」(52.0%)、「毛穴の黒ずみ」(46.8%)となっています。年代によって悩みはさまざまで、高校生は「にきび」、20代は「乾燥」、30代以降は「シミ」が最も多い悩みとなっています。
● 女性のシミは男性も気になる。実年齢より6.0歳老けて見えると評価。
男性からしても、女性のシミは気になるようで、女性のシミが気になることがあるかを聞くと、「ある」と86.0%が回答しています。また、女性にシミがあると、実年齢より6.0歳老けて見える、と考えています。
● 女性の間でも紫外線対策が常識化したのはここ10年ほど。 若いころ、日焼けをしていた女性は上の年代程多く、今は後悔(60.4%)。
女性に10代後半から20代の若い頃、実際に日焼けをしていたかを聞くと、「積極的に焼いていた」、「意識はしていないが、自然と焼けていた」を合わせ、女性全体では過半数(51.0%)が「日焼けしていた」と回答。年代別に見ると、上の世代ほど日焼けの割合は高く、現役高校生が28.0%なのに対し、30代は50.0%と半数、50代は78.0%もの人が「日焼けしていた」と回答しています。 女性の間で紫外線対策が常識化したのは、ここ10年ほどのことのようです。また、かつての日焼けを後悔しているかを聞くと、60.4%が「後悔している」と回答しました。 これも上の年代ほど高く、50代では69.2%が「後悔している」ようです。紫外線に無頓着でいると、後悔することが多いことが分かります。
■ 男性の紫外線対策と“美白男子”
● 男性の19.6%が普段から肌をお手入れ
気になる時にしている人を合わせ、64.8%が手入れ実施。 特に高校生、20代の若年層で実施率が高い。
●39.6%が美白男子になりたい
特に高校生(48.0%)、20代(60.0%)の意向が高い。
男性に肌の手入れをしているかを聞くと、19.6%が「普段からしている」と回答。「気になることがあれば、している」(45.2%)を合わせ、肌の手入れをしている人は64.8%となっています。 年代別に見ると若年層で手入れをする割合が高く、高校生の26.0%が「普段からしている」、20代では32.0%が「普段からしている」と回答しており、「気になることがあれば、している」を合わせた「手入れをしている計」も、高校生(82.0%)、20代(80.0%)となっています。
【紫外線対策の実態】
● 女性の紫外線対策は「日焼け止めを塗る」
外側からのケアが多く、 女性自身「外側からのケアが多い」(96.2%)と自覚。食べ物・飲み物などによる内側からのケアは少ないと自覚。
女性が現在紫外線対策として行っていることは、季節を問わず「日焼け止めを塗る」、「UVカットの化粧品を使う」など外側からのケアが中心で、「紫外線対策に効果がある食べ物・飲み物をとる」など内側からのケアは疎か。「外側からのケアが多い」(96.2%)と自覚しています。
● 内側からの紫外線ケアに「ポリフェノール」が重要なことは男性にも女性にも知られていない
コーヒーに赤ワインと同等のポリフェノールが含まれていることの認知もわずか(13.7%)。
内側からのケアとして、紫外線対策への可能性が指摘されているポリフェノール(市橋先生コメント参照)。特にシミの軽減などが期待されていますが、このことを知っていたかを聞いたところ、「知っていた」人は22.7%。72.5%はこのことを知らず、4.8%はポリフェノールそのものを知りませんでした。
ポリフェノールの認知者に、ポリフェノールが含まれていると思う食べ物や飲み物をあげてもらったところ、「赤ワイン」(62.9%)、「チョコレート・ココア」(41.6%)、「ブルーベリー」(21.8%)、「トマト・野菜ジュース」(14.8%)、「コーヒー」(13.7%)などの順でした。ポリフェノールは、コーヒーにも赤ワインとほぼ同量含まれています。このことを知っていたかを聞いたところ、「知っていた」人は32.2%で、67.8%が知らないと回答しています。


<調査結果総括>神戸大学名誉教授、再生未来クリニック神戸院長 市橋正光先生
■ 美白の基本はまず紫外線を知ること
調査結果からもわかるとおり、女性にとっても男性にとっても「美白」は重要な関心事になっています。日本の光医学の歩みも1970年代から本格的に始まったのですが、ここ30年の日焼け・紫外線対策への意識の急激な変化はそれに伴って起きてきたのだと考えられます。私が考える「美白」とは、ベースとなる肌の色を白くすることではなく、シミがない均一な肌色にすることです。周辺に比べて色が濃い部分ができたら、それを周りと同じレベルに戻すことです。この「美白」の考え方において、予防の観点から最も重要になることが「紫外線」対策です。
女性の肌の悩みトップのシミへの対策について シミはUVBによってつくられ、UVAによって悪化することが多く見られます。シミをつくるUVBは、夏に多く、冬は大幅に減少します。そのため、冬はUVA対策も重要になります。サンスクリーン剤の指標には、UVBを対象とした「SPF」のほか、UVAを対象とした「PA」があります。それぞれの数値を参考に、上手にサンスクリーンを利用しましょう。
抗酸化作用と抗炎症作用を併せ持つ抗酸化食品の摂取も有効 紫外線対策として、サンスクリーン剤と合わせて活用したいのが抗酸化物質です。シミの原因は毎日浴びる紫外線が肌細胞の遺伝子にキズをつけることが引き金になると考えられています。また紫外線を浴びたことによって産生される活性酸素も遺伝子や組織に障害を与え、炎症を起こしたり、紫外線により発現する伝達物質を介して肌に影響を与えます。
抗酸化物質は抗酸化作用で活性酸素を抑制するとともに、抗炎症作用も発揮して肌を障害から守ってくれるのです。実際にポリフェノールなどを含む抗酸化食品の摂取により、肌の傷害が抑制されたという報告が多数あります。抗酸化物質として有名なポリフェノールは、植物がつくったものです。植物は動物と異なり、紫外線から逃げることはできません。そのため自分をしっかり守るために、ポリフェノールなどを防御物質としてつくり出しているのです。それを私たちが食べることで、その恩恵を受けることができます。ポリフェノールなど抗酸化物質の持つ美白効果が、今後さらに明らかとなることが期待されます。
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