展示構成と見どころ
カラヴァッジョの最高傑作のひとつであり、バチカン美術館を代表する名品《キリストの埋葬》(1603-04)が2021年春、東京にやってきます。2019年に来日したローマ教皇からの、日本への贈り物として実現する展覧会です。本展では大画面の映像やパネルによって作品の理解を深めるほか、同時代の版画によって、この作品が描かれた歴史的な背景を説明します。
カラヴァッジョとは
16世紀末から17世紀初めにかけて、美術の表現に革新をもたらした画家。ミラノに生まれ同地で修業したのち、当時の美術の中心であるローマへと活動の場を移した。徹底的な写実表現や強い明暗、ダイナミックで演劇的な構図によって、主題と感情を見る者に直接的に伝える宗教画を描いて絵画表現を一変させた。それらはあまりの斬新さにより、しばしば拒絶反応を引き起こすことにもなった。風俗画や多くの肖像画によっても名高い。1606年に殺人事件を起こしてローマを出奔、ナポリやシチリア、マルタへと逃避行を続けた後、1610年に恩赦を期待してローマへ戻る途中没した。ルーベンスやベラスケス、レンブラントなど、17世紀美術全体に影響を与え、バロック美術の先駆者としての役割を果たした。
主な展示品
開催概要
カラヴァッジョ《キリストの埋葬》展 公式HP
会期:開催中止
会場:国立新美術館 企画展示室2E(東京都港区六本木7-22-2)